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やっと高校生になって、ゆとり感が抜けたブログ。サブカル中心とした学校生活を送ります。過度な期待をしてやってください。

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 時刻は午後五時半を過ぎ、パーティーの準備は着々と進んでいた。敦志も瑞樹も、連絡をしたら快くパーティーに出席するのを了解した。
 片付けもすっかり終わり、リビングの飾り付けも綺麗に仕上がっている。新学期初日と凜の転入祝いにしては、ちょっとやり過ぎな気がするが、まあそれにこしたことは無いだろう。
「お兄ぃ、片付けが終わったなら凜ちゃんの飾り付けを手伝ってあげて」
「ういーす、って凜! 何一人で遊んでんだよ! リビングの飾り付けはどうしたんだよ」
 凜は飾り付けの仕事もせず、一人でテレビゲームをやっていた。中国にはテレビゲームが無かったのか、まるで何十年ぶりにゲームをやる人のように、純粋に感動している。
「えへへ~、ゴメンゴメン! テレビゲームなんてやるの、中学の時以来だったからね。そうだ! お兄ちゃんもやる? このゲーム、二人でやった方が楽しそうだし!」
 どうやら凜がやっていたのは『鉄劍』と呼ばれる対戦型格闘ゲームで、言わば格ゲーと呼ばれるものである。確か一年前に発売されたソフトで、一時期、かなりやりこんだが、今では飽きてしまって手に取ってすらいない。
「『鉄劍』か~。まあ、いいけどよ。言っとくけど、俺かなり強いからな」
「大丈夫! さっきやってみて、大体操作方法は分かったから。それにこういうのやってみたかったんだよね~!」
 ――フ、さっき初めてやった凜に、推定総プレイ時間250時間の俺に勝てるわけがないだろう。そもそも操作方法を知っているだけでは俺には勝てねえよ。第一、コンボすら分かってねえだろうし――
「それじゃあ早速やるとするか。それじゃあ俺は『風馬潤一』と。やはりカウンターからのコンボは効くからな」
「じゃあ凜は……、コレ!」
 いったい何の根拠でキャラクターを選んだのかは知らないが、凜が選んだのは『風王龍』という、多種多様な拳法を織り交ぜる戦闘スタイルを持つキャラクター。しかしこのキャラクターは、はっきり言って上級者向けなはずだ。よって残念ながら初心者の凜に扱えるはずがない。
「ファイト!」
 ゲームが始まった。凜はまるで子供(いや、高校生といえども凜の場合は子供というべきか)のように、コントローラーを持ちながらワクワクしている。テレビゲームでここまで興奮しているやつなんて見たことがない。
 ――ま、少しは手加減しておくか。ハンデはいらないって凜が自分で言ってたけど、すぐ倒しちゃうとあいつが可哀相だしな――
「よっしゃ、凜来い!」
「ウン!」
 そうして始まった俺と凜の勝負。勝敗は完全に見えていた。勝利は完全に俺のもの……。のはずだった!
「エイヤー! よし、そこだー!」
「な、何でお前、こんなに格ゲーが強いんだ!?」
 凜の使う『風王龍』は確かに上級者向けのキャラクターのはずだ! なのになんで、初心者の凜がここまで俺と対等に、いやそれ以上に俺よりも強い! 凜のコントロールさばきは、初心者並だ。それなのに、俺の攻撃はことごとくガードされ、隙あればカウンター技まで決めてくる。それ以上に拳法という戦闘スタイルさながらの高速での連続技は全くの隙すら見せず、絶え間なく俺に打ち込まれていく。それがどんどんダメージを溜めていき、いつのまにか俺のライフゲージは底をついていた。
「勝者、風王龍!」
 ――そんな……、俺が負けるなんて……!?――
「ヤッター! 勝ったー!」
 完全なる敗北だった。凜には1ダメージすら与えられず、タイムも半分以上残っている。こんなにも格ゲーで屈辱感を味わったのは初めてだ。しかも負けた相手が凜だなんて……。
「信じられん……。おい、凜! お前、このゲーム、本当に初めてなんだろうな?」
「そうだよ? でもさ、キャラクターの動きと自分の動きを同調させてプレイすれば、これぐらい簡単だよ!」
 キャラクターの動きと、自分の動きを同調? 何なんだそれ! 格ゲーにそんなものを使うなんて聞いたことがないぞ!
「なあ、もう一回。もう一回だけ、俺と対戦してくれないか!」
「それには及びません」
 ――あれ? もしかしてこの声は……――
 ゲームをしてて全く気付かなかったが、俺の背後にはずっと未由がいたらしい。その拳には完全に殺気がこもっている。やっぱり凜といるとこんな事になってしまうのか!?
「現実でお兄ぃと対戦するってのも、楽しそうだねー。ねえ、お兄ぃ」
「ピンポーン」
 ――ナイスタイミング!――
「あ、俺が出るよ!」
「命拾いしたってところだね、お兄ぃ」
 そう言うと未由は再びキッチンに戻っていった。
 すぐさま玄関へと向かい、ドアを開けると、今日のパーティの買い出しをしていた絵莉菜が立っていた。
「よお。かなり大荷物だな」
「うん、相当、買ったからね。ちょっと時間がかかっちゃってね。おじゃまします」
「絵莉菜、荷物持とうか? かなり重そうだし」
「ううん。これぐらい大丈夫だよ。それよりさ、時間も残り少ないし、早く準備を終わらせちゃおうよ!」
「そうだな! よし、絵莉菜に負けず、俺もさっさとやっちまうか!」
 絵莉菜に励まされて、さっきよりもやる気の出た俺は、早速リビングに戻り、部屋の飾り付けに取りかかった。
「あれ、お兄ちゃん、さっきよりも張り切ってるね。どうかしたの?」
「そうか? 気のせいだよ、多分。それより早く終わらせちまおうぜ」
 そしてキッチンでも未由はてんてこ舞いで料理の下準備に追われていた。
「大丈夫、未由ちゃん? 私も手伝うから、頑張って料理を仕上げようよ」
「あ、絵莉菜さん! 来てくれて本当に助かります。お兄ぃが全然働いてくれなくて、結構手間取っちゃって」
「それが鍵士君らしいところだから。それじゃあさっそく焼肉の準備をしましょう!」
「ええ、私もタレとかの下準備が終わったところなので。ちょうどいいし、始めましょう!」
 二人は全く違うタイプなのに、やはり女性同士、何か繋がるものがあるのだろうか、意外と合っている。それにしても二人が一緒のキッチンで立っている姿を見ていると、不思議な感じがするのは何故だろうか?

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